秋季高校野球北信越大会(長野・松本市野球場)は、22日の準決勝から再開する。来年3月に開かれるセンバツ出場校選考の参考となる重要な大会。新潟県勢でただ1校残った日本文理は高岡商(富山1位)と対戦する。笠原遥也主将(2年=遊撃手)は「気持ちを高ぶらせながら冷静に、チーム全体で戦いたい」と意義込んでいた。

 日本文理グラウンドに球音とナインの声がとどろいた。「主将になった時に、チームの盛り上げ方を池田さん(貴将=14年夏の甲子園4強時の主将)からアドバイスを受けた。“1人1人が真剣に1球に向かっていけば練習に活気が出る”と言われたので、みんなで心掛けている」。笠原は言った。北信越大会準決勝に向け、チーム全体が活力に満ちていた。

 高岡商との準決勝は重要な一戦になる。北信越大会は、来年3月のセンバツ出場へ選考の参考になる大事な大会。北信越からの出場枠は例年2校だけに、決勝進出すれば大舞台に大きく前進する。しかし、日本文理のターゲットは大会優勝。13年以来3年ぶりの秋の頂点を狙っている。「北信越で優勝して(明治)神宮(大会=11月)に出場するのが目標」と笠原は言う。たとえ1勝しても、チームは最後まで集中を解かない。

 長野商との準々決勝が行われた16日。午後1時過ぎに勝利を決めると、チームは会場のある松本市内から学校に直行した。夕方に学校に到着すると早速、自主練習。北信越2試合で9打数3安打の打率3割3分3厘だった笠原も、筋トレと打撃フォーム修正に励んだ。「どんな場面でも落ち着いて、周りを見渡したい」。主将は、周囲に気配りしながらあと2勝する構えだった。【涌井幹雄】

 ◆笠原遥也(かさはら・しょうや)1999年(平11)4月3日、新発田市生まれの17歳。豊浦中卒で新発田シニア出身。高校では1年春に背番号6でベンチ入り。1年夏は登録外。同年秋と2年春は背番号15でベンチ入りし、今夏から再度背番号6。右投げ左打ち。170センチ、68キロ。血液型B。