福岡大大濠(九州)のエース三浦銀二(2年)が完封一番乗りを果たした。四国王者の明徳義塾(高知)打線を散発4安打に封じた。

 7回に安打と死球で2死二、三塁とこの試合最大のピンチを迎え、相手1番の田中闘(とうわ)内野手(1年)の大飛球が右翼を襲った。だが右翼の平野孝太朗(2年)が外野フェンスに頭をぶつけながらも好捕。バッテリーを救う美技になった。

 学校の神宮初勝利に、平野は「歴史に残る大きな1勝だと思います。九州大会から三浦が頑張っていたので、何とか捕りたかった。打った瞬間にオーバーの打球だったので、とにかくフェンスまで下がりました。めいっぱい手を伸ばしました。少し頭を打ったけど、大丈夫です」と笑顔。172センチ、60キロの小柄な体を張ってチームを助け、初白星もつかみ取った。