福島の磐城高野球部創部110周年を記念し、いわきグリーンスタジアムで20日、早実(西東京)とダブルヘッダーの招待試合を行った。1試合目は清宮幸太郎内野手(2年)に2本塁打を浴び0-7と完敗したが、6回で終了した2試合目は先発の大久保雅史投手(1年)が清宮を3打数1安打に抑え、3-0で勝利した。

 1試合目で清宮の怪物ぶりを肌で感じたが、2試合目のマウンドに上がった大久保は強気だった。最速125キロのストレートを低めに集め、早実打線を封じた。最大のピンチは5回裏。2死満塁で清宮を打席に迎えた。フルカウントからの7球目、高橋啓太捕手(2年)の指示はインコース。ミットめがけて直球を投げ、遊飛に抑えた。大久保は笑顔を見せながら全速力でベンチに戻った。「すごくうれしかった。抑えられて良かった」。清宮も「1球1球に本当に気合が入っていた。あれほどの集中力を持つ数少ない投手だ」と絶賛した。

 試合後に遠藤勇志主将(2年)は清宮から「またやろう」と声をかけられた。誓いを果たすべく、この日の経験を糧にし、甲子園出場を目指して練習に励んでいく。