第89回選抜高校野球大会(3月19日から12日間、甲子園)の選考委員会が27日、大阪市内で開かれ、秀岳館(熊本)の3季連続甲子園出場が決まった。

 春夏連続4強に進んだ昨年のベンチ入りメンバー8人が残っており、鍛治舎巧監督(65)は「身体能力と層の厚さは昨年以上。今年のチームは誰が出ても同じ力がある。面白い試合ができると思う」と、自信たっぷり。「ここがスタートライン。三度目の正直となるよう、1試合ずつ戦って、熊本県民の皆さんにいい報告ができるようにしたい」と、青写真を描いた。

 秀岳館はスポーツメーカー「ゼット」が主催するスポーツテストで、明徳義塾、日大三、天理、静岡などの強豪校を含め、全国約150校が参加する中、ベンチ入りメンバー20人及び全部員の平均値で全国トップの座を飾った。指揮官は甲子園優勝校の平均体重である75キロまで体重を増やすよう各選手に指示しており、ナインはこのオフの間に積極的に食事を重ねて増量。飛距離を伸ばすパワーをつけてきた。

 昨年、甲子園で春夏連続本塁打を放った主将の広部就平内野手(2年)も「先輩たちの分も僕らが勝って優勝したい」と、日本一を目標に掲げる。目指すは58年の済々黌以来、熊本県勢では春夏通じて59年ぶり2度目となる全国制覇だ。【福岡吉央】