第89回選抜高校野球大会(3月19日開幕、甲子園)に出場する静岡のメンバーが20日、県庁で川勝平太知事を表敬訪問した。知事から「ファインプレーなどで一気に流れが来るので、暴れてきてください。早実に完膚なきまでに、堅い守りと堅実な打線で勝ってください」などとエールを受けた。

 日々、県民からの大きな期待を感じている選手たちだが、藤田誠也二塁手(2年)は現状に満足していなかった。前日19日、今年初の紅白戦で「9番・二塁手」で出場したからだ。昨秋の東海大会では主に6番で、「悔しかったです。残り1カ月で、指導者、スタッフに評価してもらい、上位で打てるように頑張ります」と気持ちを高めた。

 藤田誠にとっては3年ぶりの春の全国大会だ。中2時、浜松南シニアで全国選抜大会に出場した。2回戦の札幌新琴似戦では、「3番・遊撃手」で初回に先制適時打を放つも、チームは1-10の5回コールドで敗れた。当時、札幌新琴似に所属していた一部選手もセンバツに出場する札幌第一(北海道)に在籍しており、藤田誠は「やってみたいです。今度は2回戦で終わらせない。優勝を目指します」と目を輝かせていた。【大野祥一】