09年夏の甲子園で準優勝し、進退問題で揺れていた日本文理(新潟)の大井道夫監督(75)が3日、今夏まで指揮を執ることが決まった。この日、同校が記者会見を開いて発表した。

 大井監督は会見で「私のお願いを聞いてもらった学校側には感謝しています。この夏は(県大会で)優勝して甲子園に乗り込んで、できれば『てっぺん』に立ちたい」と話した。

 同監督の人事を巡っては1月に、同校の理事会が3月いっぱいでの退任を決定。だが退任の可能性が表面化した2月3日に、大井監督が記者会見を開いて「後任の1人に任せるのは酷な状況にあり、夏まで続けて、引き継ぐのがいい」と「続投」を求めて、学校側と話し合いたいとしていた。

 同校は夏の甲子園で14年にもベスト4入りし、春のセンバツでも06年に新潟勢初勝利を挙げてベスト8入り。86年に就任した大井監督は同校を全国レベルに引き上げ、県勢監督では甲子園最多の通算11勝を挙げている。

 今夏限りで勇退の意向は変わらず、8月で退任し、その後は総監督に就任。秋の新チームからは、97年初出場時のメンバーでもある鈴木崇コーチ(36)にバトンタッチする。