今大会を最後に勇退する報徳学園(兵庫)の永田裕治監督(53)が、甲子園練習に臨んだ。

 堅守を基本にしていた監督らしく、内野陣に丁寧にノックを打って選手の動きを確かめた。監督に着任した94年からの思い出を聞かれ「原点が震災の年。甲子園まで自転車で通い、会う方々に励ましていただきました。なかなか練習もままならなかった状況で生徒が笑顔でプレーし、1勝もしてくれた。指導者人生の大きな糧でした」と、阪神・淡路大震災に見舞われた兵庫県の復興を後押しする使命で臨んだ95年センバツを思い浮かべた。