センバツに2年ぶり12度目出場の仙台育英(宮城)、杉山拓海外野手(3年)が豪快な決勝3点本塁打を放った。

 3-3の7回1死一、二塁から代打で登場。「ちゃんと芯に当たったので、いくかなと思った」と振り返る会心の一打は、左中間最深部まで飛んだ。

 昨秋は控え外野手で、出場は主に守備固め。冬場は打撃力強化のために1日1000スイングをノルマにして「スイングスピードが速くなって、打球が飛ぶようになった」と胸を張った。

 佐々木順一朗監督(57)は「この冬、一番伸びた。いろいろなボールに対応できる」と言い、今春から主に5番を任せるようになった。代打本塁打が飛び出した太成学院大高(大阪)戦は、ダブルヘッダーの第2試合。第1試合は5番右翼でスタメン出場して2安打していた。

 父賢人氏(48=台湾ラミゴコーチ)は、かつて西武などでプレーした左腕で、93年にはパ・リーグ新人王に輝いた。丸顔から「アンパンマン」と呼ばれて親しまれた。杉山は、試合のある日はLINEで結果を報告するといい「試合どうだったとか、最後には頑張れ、と言われています」と親子の絆を励みにしている。