東海大市原望洋(千葉)鯨井祥敬内野手(3年)が兄弟の夢を1つかなえた。

 4兄弟の末っ子で全員が同校の野球部出身。兄弟で初めての甲子園出場。今日のこの日は、まさに「悲願」だった。

 次男の崇義さん(28)は昨秋から野球部を手伝い、この日ノッカーとしてグラウンドに立っていた。「第1打席は長男の、第2打席は次男の、第3打席は三男の、第4打席は自分のために立ちます」。3人の兄を尊敬してやまない末っ子は「9番二塁」で先発出場し、第1打席で同点の起因となる左前打を放った。その後は安打に恵まれず、延長14回の第6打席は二ゴロに終わった。「最後は塁に出られず悔しかったですが、ここに来られたのは家族のおかげ。感謝しかないです」。夢の続きは、夏にとっておく。