報徳学園(兵庫)は、福岡大大濠を相手に足と小技を有効に使って快勝。センバツは2009年以来のベスト4に進出した。

 12安打で8点。今大会を最後に勇退する永田裕治監督(53)は「素晴らしい。選手に感謝しています。言葉がない」と3つ重ねた白星をかみしめた。

 昨年秋の近畿大会では、準々決勝で今大会に出場した滋賀学園に完封負けした。冬を越して、この甲子園では初戦が21点大勝。2回戦はエースの西垣雅矢投手(3年)が完封勝利を飾った。

 そして準々決勝は、昨秋九州王者の福岡大大濠を理想的な試合の進め方で破った。相手エースの三浦銀二投手(3年)が、延長15回引き分け再試合を含め1人で投げ抜いてきた影響もあり先発しなかった。

 しかし、主将の岡本蒼外野手(3年)は「目の前の投手をしっかり打っていくという考えに変わりはない」と、自分たちの攻めを展開した。

 準決勝では昨年秋の近畿王者で明治神宮大会も制した履正社(大阪)と対戦する。永田監督が「試合ごとに成長している」と見守る報徳学園ナインの次の戦いぶりが楽しみになってきた。