大阪桐蔭は大会初先発の泉口友汰内野手(3年)が、起用に応えた。

 両チームともに無得点で終えた序盤。均衡を破ったのは泉口のバットだった。5回2死一塁で右翼線を破る適時三塁打。先制点をたたき出した。「この打席は『初球から行ったろう』と思っていました。気付いたら塁を回っていました。勢いづけるヒットが打ててよかったです」と振り返った。

 1、2回戦ともに守備固めで、打席には立てなかった。ベンチで後輩を励まし、グラウンドに向けての大声でチームを鼓舞し続けていた。そんな姿を見ていた西谷浩一監督(47)が「試合に出たくてうずうずしていたみたいで」と先発を決定。大阪市内の宿舎を出る前にスタメンを告げられた。「たまってるもの全部出してやるぞ、という思いでした」と先制打で吐きだした。接戦を制し、西谷監督に甲子園通算40勝を贈った。