報徳学園(兵庫)は福岡大大濠を下し09年以来の4強を決めた。今日30日に準決勝が行われる。

 地元の伝統校・報徳学園が春の甲子園は8年ぶりの4強入りだ。締めくくりは、強烈ゴロに体を張った二塁手片岡のプレー。岡本主将が「いい終わり方だ」と拍手し、永田裕治監督(53)は笑顔でナインを迎えた。攻撃は12安打で足と小技を有効に使い8点取った。相手エース三浦は登板しなかったが、岡本主将は「目の前の投手をしっかり打っていく」と、自分たちの攻めに徹した。

 前日28日、西宮市の学校グラウンドで今大会を最後に勇退する永田監督の最後のノックを受けた。甲子園メンバーと、メンバー外の3年生は全員入った。白球を打ち、追う双方の思いは熱くぶつかり合った。

 「素晴らしい。選手に感謝です。言葉がない」と永田監督が今大会3勝をかみしめる。準決勝では、昨年3月11日の練習試合で対戦し敗れた履正社にぶつかる。昨秋近畿8強止まりだった報徳学園は、春を迎えて成長を続ける。