プロ注目の関東第一・高橋晴投手(3年)が早実・清宮幸太郎内野手(3年)のすごみを語った。29日、都内のグラウンドで行われた練習試合で清宮に高校通算85号を浴びた。2点リードの6回2死一、三塁から左中間へ。昨年4月の練習試合に続く被弾。6回7奪三振、5失点。チームは8-7で競り勝ったが、本塁打の衝撃は大きかった。

 打たれたコースに清宮の進化を感じた。左中間への1発は、初球に投じた外角高めの直球。「決して悪い球ではなかった。でも、あの球をあそこまで打たれた。高校野球で活躍してるバッターだなと、あらためて実感した」。今春の東京大会で自己最速を2キロ更新し、145キロをマーク。自信のあった武器をはね返され、脱帽した。

 「早実野球」のすごみも体感した。1番橘内と2番雪山に8打席中5打席出塁された。「清宮だけじゃなく、1、2番も何としても清宮に回そうとする」と神経を使った。「そうやって、1、2番を警戒させるのも清宮の良さというか、オーラ」と分析した。

 米沢貴光監督は「(投手陣には)逃げるなと言った。勝負にいって、打たれましたけど。これで85本目ですか? うちから、結構打ってるんじゃないですか」。これで1年春の高校通算1号を含む通算6本目の被弾。苦笑いだった。【久保賢吾】