日本文理は新潟明訓に9-1の7回コールドで圧勝。2回2死満塁で川村啓真右翼手(3年)が走者一掃の右翼線二塁打を放って復調し、昨秋に続く連覇に王手をかけた。

 日本文理・川村が打った打球は、右翼線を抜けた。不振のトンネルから抜け出す快打でもあった。3-0の2回2死満塁。1ボールからの内角低めの直球をフルスイング。走者一掃の二塁打に「いい感じで振り抜けた。納得のスイングだった。決勝戦、北信越、夏の大会にもつながる打席になった」と笑顔だった。

 ヒットは巻総合との3回戦で初回に3ランを打って以来。4回戦の糸魚川白嶺戦、準々決勝の長岡大手戦はともに無安打に終わった。「チームメートから気楽に打て、と言われていたけれど、試合では結果を出そうという欲が出ていた」と空回りしてきた。

 それでも新潟明訓とのライバル対決が、打席の集中力を高めてくれた。「春の時点で力の差を見せつけたい。夏につなげるために圧倒したい」。そう張り切る決勝へ、頼もしい主砲が4184人の大観衆の前で復活した。