東北の2番杉沢龍内野手(2年)が、本塁打を含む3安打5打点の活躍で、チームを7大会ぶり24度目の優勝に導いた。

 1点リードを奪った3回2死二塁から「ストレートが来たら打とうと思っていた」と、2球目の内角高めの速球を捉えて右翼スタンドに2ラン。高校通算13号に「自分のスイングができたと思う」と胸を張った。5回に右前タイムリー。7回には試合を決定付ける、右翼線への2点二塁打と暴れ回った。

 昨春の決勝と同カードの東陵に、1年前の雪辱も果たした。「相手も同じ東陵。勝って優勝できたのが良かったです」。1年生ながら昨夏の甲子園に出場した左の好打者は、今大会準決勝まで16打数2安打と苦しんだ。だが準決勝後に、左足でしっかり軸をつくることを強く意識して修正。宮城王者をかけた一戦で力を発揮した。我妻敏監督(35)は「本来の積極性が出たと思う」と評価した。

 決勝進出で既に出場権を手にした東北大会(6月8日開幕、宮城)は、連覇がかかる。杉沢は「宮城以外の好投手がいる。自分がどれだけやれるか」と、闘志を新たにした。