緊急先発のエース左腕阿部雄大(2年)が7回3安打2失点と粘り、山形商を9-2の7回コールドで下した。

 試合開始直前、ベンチ前で素振りをしていた選手のバットが先発予定だった中西啓太郎投手(3年)の右耳を直撃。中西は流血し、救急車で運ばれた。阿部はブルペンで10球ほど投げてマウンドに上がり、チームをアクシデントから救った。2年連続の準決勝進出に導いた阿部は「野手が少し動揺していたのが分かった。自分に緊張はなかった。マウンドではテンションが上がっていたので、焦らず淡々と投げられた」と振り返った。