清宮さん、甲子園で待ってますよ! 佐賀大会では早稲田佐賀が初優勝を決めた。早大の創設者、大隈重信の生誕地・佐賀に開設された「WASEDA」ユニホームのナインが、創部8年目で悲願を達成した。

 初回に1点を失ったが、その裏に逆転してリズムに乗った。2死から四球と安打でつかんだ二、三塁の好機で背番号11の安在悠真投手(2年)が右中間へ逆転2点適時二塁打。2回からはマウンドでも躍動し、チームにリズムをつくった。

 古賀一則監督(37)は決勝の相手だった鳥栖OB。同じ鳥栖の投手として甲子園に出場し、早大でプレーした早実の内山秀典投手コーチと親交がある。練習試合を希望していたが、日程の都合が合わず実現していない。古賀監督は「甲子園で対戦すれば初対決になる。お互いに『早稲田の年にしましょう』と言った」。 約束は果たした。先発4回まで1失点の安在は早くも、清宮との対戦について「打たれるかも知れないが、自分のボールで勝負したい」と気合十分だ。

 13年、有田工との夏決勝は1点差を9回に追いつかれ、延長10回サヨナラ負けで甲子園を逃した。古賀監督は「4年前に大きな(優勝の)チャンスを逃した。そのときに中学生だった生徒たちが先輩たちの思いをつないで甲子園の切符をつかみ取った」と感慨深げに振り返った。「うちらしく思い切った野球をしたい。まずは1勝です」。決勝後にスタンドから鳴り響いた「♪都の西北 早稲田の杜に~」の学園歌。初の甲子園を、早実とともに盛り上げる意気込みだ。

 ◆早稲田佐賀 2010年(平22)早大創設者・大隈重信の生誕地、佐賀に中高一貫校として開設。普通科のみで生徒数551人(女子141人)。創立と同時に野球部も創部。部員47人。春夏通じて初の甲子園。所在地は唐津市東城内7の1。宇高勝之校長。

◆Vへの足跡◆

2回戦3―1東明館

3回戦2―0佐賀西

準々決勝3―0佐賀北

準決勝9―7佐賀工

決勝6―1鳥栖