昨夏敗れたベスト8の壁を突破した。試合前に、清宮はナインに語りかけた。「試合が終わった時に空虚感というか、抜け落ちてしまった感じがあったので、あれは嫌だよねと。ここで親御さんに(最後の)あいさつをするのもね」と闘争心を刺激した。3点リードの7回無死一塁では、一塁前のバントに猛チャージ。二塁への素早い送球で併殺を完成させ、試合の流れを引き寄せた。「あそこで流れが来た」と胸を張った。

 「早稲田」の追い風にも乗った。23日の佐賀大会決勝で、早大の系属校の早稲田佐賀が初優勝で甲子園出場を決めた。「早稲田の風が吹いているなと。風に乗りたいです」と笑顔で話した。28日の準決勝は、今日26日に行われる八王子学園八王子と明大中野八王子の勝者が相手となる。清宮は「どんな展開でも、自分たちの野球ができれば」と頼もしく誓った。【久保賢吾】