全国高校野球新潟大会は25日、雨天のため日本文理対中越の決勝戦が今日26日に順延された。ハードオフ新潟で午後1時開始予定。当初23日の予定から3度目の「水入り」により、決勝では新潟大会史上初の3日連続順延になった。

 日本文理の大井道夫監督(75)は「天気が相手だから仕方ないね。気持ちを切らさないようにしないと」と淡々と話した。自身の経験を振り返っても「3日間も延びたのは記憶にない」という珍事だ。順延決定後は学校に戻り、そのまま解散。球場入り前に学校で練習しており「今日はもういい。リフレッシュさせる」と休養させた。

 3度目の仕切り直しに、笠原遥也主将(3年)は「チームの中には『やりたかった』と『明日やるぞ』という声があった」と、やや肩透かし気味。それでも「天候がどうあれ、やるべきことは変わらない」と動揺はない。「これまでやってきたことを出すだけ」。3年ぶりの王座奪回に向け、投打とも順調に仕上がっている自信をのぞかせた。

 3日順延により、集中力とコンディションの持続が難しい状況でも、中越・本田仁哉監督(40)は心配していなかった。「目の前の状況に応じてベストを尽くせるように、積み重ねてきた」と言った。戦後初の3連覇を狙う戦いはお預けとなっても、ナインの闘志は衰えていない。本田監督は「過去2回、甲子園では勝っていない。選手たちは甲子園に戻って、甲子園で勝ちたいという気持ちが大きい」と代弁。3連覇は通過点と、誰もが捉えている。

 決勝は全校応援で選手たちを後押しする予定だった。本田監督が「やりたかった」と唯一、残念がったのはそれだった。気持ちを切り替えて学校に戻り、打撃と守備練習を軽く行った。