第99回全国高校野球選手権大会は17日、第9日の2回戦3試合が行われる。2回戦の対戦がすべて終了し、ベスト16が出そろう。

<見どころ>

▽2回戦

【第1試合(9:30)広陵(広島)-秀岳館(熊本)】

 広陵は逆転勝ちした1回戦で3発含む16安打。特に、今秋ドラフト上位候補の中村奨成捕手(3年)が、2本塁打を含む4安打3打点の活躍で、広島苑田スカウト総括部長は「谷繁といい勝負」と話すなど絶賛。中井監督にも「(高校時代の巨人小林誠司と比べて)中村の方が全然上です。比べちゃいかん。ものが違う」と言わしめる実力。

 一方の秀岳館は、強力な左腕2人を擁し総合力が高い。初戦の横浜戦で先発した川端健斗投手(3年)が最速146キロをマークし6回1失点。救援した田浦文丸投手(3年)も3回を投げ自責点0だった。打線も13安打を放ち好調だ。

◆広陵のおもなOB 阪神金本知憲監督、広島野村祐輔、巨人小林誠司ほか

◆秀岳館のおもなOB 元ソフトバンク松中信彦、元阪神遠山奬志 DeNA国吉佑樹ほか

【第2試合(12:00)智弁和歌山(和歌山)-大阪桐蔭(大阪)】

 注目の近畿対決。史上初となる2度目の春夏連覇を狙う大阪桐蔭は1回戦の米子松蔭戦、12安打に犠打、盗塁を絡めたそつのない攻撃で8得点し快勝。大阪大会チームNO・1の打率6割を誇る福井章吾主将(3年)が初回に先制ソロ本塁打を放った。エース徳山壮磨投手(3年)も、5回1死まで1人の走者も許さない完璧な内容で、7回2安打8奪三振で1失点と好投。投打に死角がない。

 00年以来3度目の全国制覇を目指す智弁和歌山は1回戦興南戦で、6点ビハインドから逆転勝ちし、6年ぶりの甲子園勝利。林晃汰内野手(2年)、冨田泰生外野手(2年)の2本塁打を含む13安打9得点と強打で勝ち上がった。今春コーチに就任した元阪神中谷仁氏のサポートも大きい。

◆智弁和歌山のおもなOB 日本ハム西川遥輝、中日岡田俊哉、ヤクルト武内晋一ほか

◆大阪桐蔭のおもなOB 西武中村剛也、日本ハム中田翔、阪神藤浪晋太郎ほか

【第3試合(14:30)仙台育英(宮城)-日本文理(新潟)】

 初戦18安打15点の仙台育英は打撃が好調。エース左腕長谷川拓帆(3年)は投げては6回2安打無失点。バットでも3ラン本塁打を放った。

 日本文理は今夏限りで退任する大井道夫監督(75)のためチーム一丸。県大会全6試合と、1回戦鳴門渦潮戦の7試合すべてで初回に得点。速攻が武器だ。高校通算40発の3番川村啓真右翼手(3年)は、新潟決勝、1回戦で2試合連続本塁打している。

◆仙台育英のおもなOB ヤクルト由規、ソフトバンク上林誠知ほか

◆日本文理のおもなOB DeNA飯塚悟史、巨人高橋洸ほか