第99回全国高校野球選手権大会は18日、第10日の3回戦4試合が行われ、天理(奈良)三本松(香川)明豊(大分)東海大菅生(西東京)が8強入りした。

 第1試合は、天理が延長11回の末、神戸国際大付を2-1で下し、12年以来5年ぶりの準々決勝進出となった。

 天理は2回2死から6番森本の二塁打などで満塁とし捕逸で1点を先制。その裏、神戸国際大付は先頭打者の5番片岡が右越え三塁打で出塁。1死後、7番大丸の二ゴロ(記録は野選)で片岡が生還し1-1とした。天理・碓井涼、神戸国際大付は岡野、花村の力投で3回から無得点が続き、今大会3試合目の延長戦に突入した。

 試合が動いたのは延長11回、天理は2死一、三塁で8番山口の右前適時打で勝ち越した。天理のエース碓井涼は11回7安打1失点の完投勝利。神戸国際大付は近畿対決に敗れ、兵庫県勢としては6年ぶり8強入りはならなかった。

 第2試合は、創部108年目の三本松が、二松学舎大付を5-2で下し初のベスト8入りを果たした。

 三本松が先手を取った。5回無死から1番大久保が右二塁打で出塁。犠打で1死三塁とし3番佐藤のスクイズで先制した。さらに6回、1死三塁から8番下地の右前適時打で2点目。9回にも川崎の適時打など4安打を集中させ3点を追加。投げては先発佐藤が9回11安打2失点の完投勝利を挙げた。二松学舎大付は初の8強入りはならなかった。

 第3試合は、明豊が延長12回の死闘を制し9-8で神村学園にサヨナラ勝ち、8年ぶりの8強入りとなった。

 明豊は3回、1死二、三塁から3番浜田の右二塁打で2点を先制。5回には浜田が2試合連発となる左越え2号ソロを放ち加点した。

 神村学園は6回に反撃。1死二塁から4番前畑が左前適時打で1点を返した。

 明豊は7回に4番杉園の適時打などで2点を挙げ5-1とリードを広げた。4点を追う神村学園は8回に田中怜の右前適時打で1点を返した。さらに3点差で迎えた9回、2番羽月の2点適時打など、この回4安打で3点を奪い同点とし今大会4試合目の延長戦に入った。

 神村学園は延長12回表、2死満塁から1番後藤が意表を突くセフティーバント。相手守備の乱れも誘い、一挙3点を奪った。

 3点を追う明豊はその裏、2死満塁から1点を返した後、9番菅の2点適時打で同点。さらに満塁から3番浜田が押し出し四球を選びサヨナラ勝ちした。神村学園は初のベスト8入りを逃した。

 第4試合は、東海大菅生が2試合連続2桁安打となる19安打を放ち9-1で青森山田に圧勝、初の8強入りを決めた。東海大菅生は1回、4番片山の適時二塁打で先制。2回には8番鹿倉の右前適時打で2点目。さらに3回、3番小玉の中越え2ラン、6番佐藤、7番牛山、8番鹿倉の3者連続適時打などこの回打者一巡の猛攻で7安打を集中、一気に5点を奪った。続く4回には4番片山のソロ本塁打で加点した。

 青森山田は7回、7番中沢が左越えに2試合連続3号となるソロアーチを放ったが勝利に届かなかった。

【第11日=19日】

▽3回戦

第1試合( 8:00) 済美(愛媛)-盛岡大付(岩手)

第2試合(10:30) 前橋育英(群馬)-花咲徳栄(埼玉)

第3試合(13:00) 聖光学院(福島)-広陵(広島)

第4試合(15:30) 大阪桐蔭(大阪)-仙台育英(宮城)