ヒーローになるはずだった。中川は8回に左前適時打。チームが6安打と苦戦する中、唯一の2安打で奮闘した。だが、思いもしない暗転。西谷浩一監督(47)は「ミスもあったけど、全員でやってきた。誰がどうこうではない。監督の責任です」と敗戦の責任を一身に背負った。主将の福井を中心とした歴代随一の団結力で勝ち進んできた。府大会は準々決勝から3試合連続で、終盤の猛打で逆転勝ち。しかし甲子園でのここ2戦は打線がつながらず。「負けて言うのもなんですが、春夏連覇は簡単じゃなかったと感じた」。主将の言葉が偉業の難しさを物語った。【磯綾乃】

 ◆大阪桐蔭のサヨナラ負け 大阪桐蔭は甲子園春夏通算64試合目で初めてサヨナラ負けを喫した。