大阪桐蔭が、まさかの結末で史上初となる2度目の春夏連覇を逃した。1点リードの9回2死一、二塁、遊ゴロでゲームセットと思われた瞬間、一塁手の中川がベースを踏めず、失策で満塁。仙台育英(宮城)馬目のサヨナラ打で終止符が打たれた。

 先発の柿木は涙が止まらなかった。甲子園初先発ながら、8回まで5安打無失点の好投。9回のサヨナラの一打に泣き「真っ白になって(二塁手の)坂之下さんを見たら泣いていて。3年生と野球が出来ないんだと思ったら悔しくて」とおえつをもらした。9回2死満塁になった場面、動揺はなかったが「整理できなくて、何が起きたか分からなかった」と話した。「この場所に戻ってくるので、砂はいらない」。必死に涙を拭った。