広陵は3番中村奨成捕手(3年)が記録ずくめの2本塁打7打点。悲願の初優勝を目指し、準優勝した07年以来4度目の決勝に進出した。

 伝統校対決。甲子園での両校の対戦は80年夏の準々決勝(天理4-2)以来2度目だった。

 先手は広陵。主砲の特大の1発で先制した。1回表、3番中村がセンターバックスクリーンに2ランを放つ。85年清原(PL学園)が記録した大会個人最多本塁打に並ぶ5号本塁打。また1に迫っていた大会通算最多塁打の新記録(31塁打)を樹立した。

 天理も主軸に快音が出る。3回2死一、二塁で4番神野が右中間に2点二塁打。初戦で2本塁打もその後不調だった4番の一打で試合を振り出しに戻した。

 4回表、広陵が8番山本の右二塁打で1点勝ち越すと、その裏、天理が反撃。8番杉下が右越え2点二塁打。天理が4-3と初めてリードを奪う。

 広陵はまた中村。5回、先頭の打席で中堅左に大会新記録となる6号本塁打で同点。打点も15となり大会最多に並ぶ。続く6回は2死満塁で2番手で登板していた平元が中前打し、広陵が2点勝ち越した。

 7回、広陵は2死満塁で中村が左翼へ走者一掃の二塁打で3点加点。中村はこの試合6打点。通算打点を17とし大会通算打点の新記録も打ち立てた。

 天理は7回に6番安原が2号2ランを放つが、広陵は9回、丸山の本塁打、中村の7打点目となる中前適時打などで加点。

 粘る天理は9回、無死から5連打などで猛反撃したが届かなかった。

 天理は全国制覇を果たした90年以来3度目の決勝進出はならなかった。