星稜が小松大谷との“因縁の対決”を制し、4強入りを決めた。両校は14年7月27日に行われた石川大会決勝で0-8から星稜が9回裏に9点を奪い、歴史的大逆転勝利をあげた。翌15年7月25日に行われた準々決勝で再戦。0-3で迎えた9回裏に今度は小松大谷が4点を奪い、雪辱を果たした。

 注目の試合は初回に動いた。2死二塁から星稜・南保良太郎内野手(3年)が右前打で先制。続く竹谷理央投手(3年)は右中間を破る二塁打を放ち、連続適時打で2点を奪った。その後も1年で3番に座る内山壮真内野手がこの日2打点を挙げ、リードを広げた。

 投げては先発した竹谷が毎回走者を許すも、5回無失点。6回からはプロ注目右腕でエースの奥川恭伸(2年)が登板。最終回も無失点で切り抜けた。星稜はここまで3試合で7投手を起用し、失点0を継続。無傷で準決勝進出を決めた。

 因縁のイニングの9回の攻防について、星稜・林和成監督(42)は「特に(意識)はなかったですね。無失点で抑えてここまで0が続いていたので、(9回の)先頭をとって無失点で抑えてくれないかなと思っただけでした」と冷静だった。星稜が、甲子園を射程圏内にとらえた。