全国高校野球選手権大会(8月5日開幕、甲子園)が100回を迎えるのを記念して21日、大阪市中央公会堂で「感謝祭~ありがとう 夏100回 これからも~」が行われた。

 第1部では元横浜(現DeNA)監督で浪商(大阪、現大体大浪商)OBの牛島和彦氏(57)が、近鉄などで活躍した報徳学園(兵庫)OBの金村義明氏(54)、東北(宮城)OBで元メジャーリーガーの佐々木主浩氏(50=日刊スポーツ評論家)と本音のトークで聴衆を沸かせた。

 牛島氏は「ドカベン」として親しまれた香川伸行氏とバッテリーを組み、3年春に準優勝。夏は4強入りを果たした。最近、当時のチームメートと昔話をする機会があったといい「『高1にもう1回戻ってやれ』って言われたら、いくらもらったらやるか、という話になったんです。同級生は『3億!』とか言いよるんですよ」と笑いを誘った。

 3年夏の1回戦では、のちに中日でチームメートとなる上尾(埼玉)の仁村徹から9回に同点2ランを放ち、延長11回での勝利につなげた。中日入りした仁村氏は84年にわずか1試合の登板を経て、野手に転向。牛島氏は「あの試合ね、僕がリリーフで抑えて、仁村が勝ち投手になったんです。しかもそれが甲子園の阪神戦。高校の時は(自分が本塁打を)打つわ、次は(仁村氏の登板試合で)打たれるわ…となると大変だったので、えらいプレッシャーでした」と苦笑いで振り返った。

 この日の3人のトークの最後は、高校野球の未来についての話題になった。甲子園を沸かせたスターは「投手は僕たちの頃よりも大きくなっている。脚が長い。だからこそ、もう少し下半身を使えば『ケガをしないのにな』と思っています。筋肉で野球をやってしまっている」と冷静な目線で改善点を指摘した。