大阪桐蔭の西谷浩一監督(48)が相次ぐ奇襲に苦笑した。沖学園の先発を背番号1の斉藤と予想していた。しかしフタを開ければ、南福岡大会で2回1/3を投げただけの石橋だった。北大阪大会準決勝の履正社戦でも同様の奇襲を受けて、苦戦した。「またかと思った。裏をかかれた。最近、予想が当たらない。分からなくなった」。4回にようやく2点を挙げたが、前半戦は勢いに乗れなかった。

 斉藤のデータを入念に研究していただけに、「動揺はなかったが、せっかく準備していたのに…」と頭をかく。それでも5回から2番手で斉藤が登場し、打ち崩した。「練習試合もノーデータでやるし、選手には神経質にならないように、言っていた」と言った。

 史上初となる2度目の春夏連覇に向け、相手も正攻法で向かってこない。奇襲をかいくぐって、3回戦に進出。西谷監督は甲子園通算51勝を飾り、歴代3位タイで横浜渡辺、帝京前田の両監督に並んだ。