下関国際(山口)が、土壇場での大逆転劇で、大会屈指の右腕、西純矢投手(2年)擁する創志学園(岡山)を下した。

 2点を追う9回、2四死球とバスターでの左前打でつかんだ無死満塁から、スクイズを試みた球が、暴投となって1点。さらに品川優人捕手(3年)の右前適時打で同点とすると、続く佐本快内野手(2年)の中堅への犠飛で勝ち越しに成功した。

 8回まで創志学園・西に149球を投げさせた「ウエイト作戦」が最後に花開いた。坂原秀尚監督(41)は「普通に打ってもダメな相手。5回で100球を投げさせる作戦で全球サインを出して粘らせた。練習でやってきたが甲子園で初めて公式戦で取り入れた。選手はよくやってくれた」と目を細めた。

 西に投げ勝った4番エースの鶴田克樹投手(3年)は「2年生に負けたくなかった。我慢して投げたかいがあった。打線のみんなに感謝したい」と笑みを浮かべた。

 3季連続出場の下関国際は甲子園初勝利からの2勝目で初の3回戦進出。坂原監督のモットー「弱者が強者に勝つ」を実践したナインが、また学校に新たな歴史を刻んだ。