3季連続甲子園の下関国際(山口)が初の8強入りを果たし、県勢としても05年宇部商以来となる13年ぶりの快挙を手にした。

 木更津総合(東千葉)相手に、エースで4番、鶴田克樹投手(3年)が3戦連続となる完投勝利を挙げ、打っても8回にダメ押しの右前適時打を放った。2回をのぞいて毎回走者を出すピンチの連続にも3回に許した1発のみの1失点。「焦らず行けば大丈夫と思っていた。打者の見逃し方を見て配球を決めたし、周囲の声も聞こえていた」。甲子園で3勝しての8強入りに「ここまで来るとは思わなかった。みんなに感謝したい」と白い歯を見せた。

 浜松晴天(そら)内野手(3年)は3安打2打点の活躍で主将としての仕事を果たした。7回の一塁邪飛でタッチアップした二塁走者を好連係プレーで三塁で刺殺。8回2死満塁の大ピンチでは難しいバウンドを処理するなど守備でも活躍。「鶴田は口には出さないが、かなり疲れていた。しっかり打ってしっかり守ろうと思った」。西日本豪雨で被害にあった広島の実家に元気を届けた。

 坂原秀尚監督(41)も「選手はよく粘った。力以上のものを出してくれた」と3つ目のウイニングボールをくれたナインをたたえた。