龍谷大平安(京都)が17年ぶりの8強進出を逃した。エース小寺智也(3年)は3回にソロ本塁打などで2点を先制されたものの、粘り強い投球で10安打4失点。8回裏に佐野夢人一塁手(3年)の失策絡みで2死満塁のピンチを迎え、痛恨の押し出し死球で決勝点を許した。打線は7四死球などでチャンスを作ったが、日大三の継投に4安打に封じられ、同点に2度追いつくのが精いっぱいだった。

 原田英彦監督は「小寺は本当にエースの意地を見せてくれた。(死球は)内角を攻めた結果です」と話した。プレッシャーを乗り越え、100回大会で同校の春夏通算甲子園100勝を達成したナインを「これ以上ない。本当によくやった。ねぎらう気持ちしかないです」とたたえた。

 ただし、8回の佐野一塁手の失策だけは残念でならない様子。「ずっと攻めてきたのに、最後に引いてしまった。弱気の虫が出ましたね。彼はまだ長く野球をやっていくから、反省して、この経験を生かしてほしいです」と言い、涙をこらえた。