東北(宮城)で84年夏16強、85年春夏ともに8強入りし、「大魔神」の愛称で活躍した佐々木主浩氏(50=日刊スポーツ評論家)が20日、準決勝第2試合の「レジェンド始球式」に登場した。左打者の内角へストライク投球。約1カ月前から筋トレを開始し、この1週間は入念にキャッチボールを行った。代名詞のフォークボールではなく直球を投げ「いい緊張感。昔を思い出した」と笑顔を見せた。

 この夏も、時間を見つけては甲子園をテレビ観戦した。東北の“後輩”金足農(秋田)吉田輝星投手(3年)を生で見た佐々木氏は「直球の質がいい。(藤川)球児みたいなストレート」と絶賛した。ボールが離れるギリギリまで指に掛かるのが特徴。回転数が上がりスピンの利いた球が届く。「打者の体感は数字以上に速いはず。あの真っすぐは高校生ではなかなか打てない」とうなずいた。東北勢の悲願である白河越えを目前にし、「同じ東北の人間として何とか頑張ってほしい」とエールを送った。