常総学院(茨城1位)の抗議は認められず、悔しい敗戦となった。

3点リードで迎えた9回裏だった。2つの四死球と内野安打にミスも重なり1点を献上。なおも2死満塁の大ピンチで逆転サヨナラ満塁弾を浴びた。その直後だ。興奮してベンチから飛び出した桐蔭学園ナインが三塁線上で走者と接触したとして抗議。菊地壮太捕手(2年)は「ベンチの選手と野手が見ていて、気がついた。走者に接触してはいけないことは、知っていた」と振り返った。

球場は一時、騒然となったが、抗議は認められなかった。辰巳忍球審が「身体的援助にあたりませんので試合終了といたします」と場内にアナウンスし、そのままゲームセットとなった。

選手たちは静かにベンチへ引き揚げ、手塚悠主将(2年)は「悔しい。でも、相手がサヨナラ本塁打を打った事実は変わらない。その前には、自分たちのミスも出た。夏に向け、もう1度チームを作り直したい」と前を向いた。

佐々木力監督(52)は「序盤に得点できなかったことが後半に響いた。最後は一番いいバッターに回してしまった。慎重さに欠けたと思う。投手力を上げ、左打者を育てなければ」と夏を見据えた。