春日部共栄が優勝候補の横浜を9-2の7回コールドで破り、22年ぶりのセンバツ出場が当確となった。

1回2死から横浜先発の及川雅貴投手(2年)の3四球で満塁とすると、6番・平岡柊翔内野手(1年)が、右中間へ走者一掃の三塁打を放ち3点先制し波に乗った。「及川君のキレのあるスライダーは打てないから絶対に手を出さない。狙い球はストレートに絞る」と徹底。2回には9番森飛翼外野手(2年)、3回には4番村田賢一投手(2年)が左越え本塁打を放ち、来年のドラフト候補を打ち崩した。

今夏、埼玉県大会では相手投手を攻略できず11年ぶりの初戦敗退を喫した(昌平に4-6)。それを機に新チームからは「打撃のチーム」を目標に打撃練習を徹底。ロングティーも取り入れ飛距離を伸ばす練習にも取り組んだ。今日、試合前には約2時間、速球派の及川投手対策のため打撃投手がマウンドの2メートル手前から投げ打ち込んだ。2回に本塁打を打った森は「目が慣れて速く感じなかった」と練習の手応えを実感した。

22年前、秋季関東大会で優勝しセンバツ出場を果たした時も、山梨県開催だった。しかも、初戦で茨城県の下館工、準々決勝で神奈川県の東海大相模を破り、準決勝で山梨県の日大明誠と対戦した。偶然にも、今年も同じ対戦県を破りながら勝ち進み、準決勝(27日)の相手は山梨学院大だ。「次は今日以上の試合をしたい」と本多利治監督。優勝へのシナリオは着々と作り上げられている。