今夏の甲子園で準優勝した金足農(秋田)の4番打川和輝内野手(3年)が、南東北大学野球リーグの強豪・東日本国際大(福島)に合格したことが23日、分かった。185センチ、90キロの恵まれた体格を誇る右の大砲で、秋田大会から甲子園決勝まで全試合に「4番三塁」で先発。甲子園6試合では大垣日大(岐阜)との2回戦を除く5試合で安打を放った。23打数7安打2打点、打率3割4厘をマークし、勝負強い打撃でドラフト1位候補のエース吉田輝星(3年)を援護した。

打撃以上に注目を集めるのが、「投手打川」としてのポテンシャルだ。チームでは吉田に次ぐ2番手だったが、大阪桐蔭との甲子園決勝では6回から登板し3回1失点。福井国体でも常葉大菊川(静岡)戦でリリーフし、2回無失点に抑えた。140キロに迫る直球に加え、吉田に伝授したチェンジアップを武器とする右上手投げの本格派だ。中泉一豊監督(46)は「吉田がいなければ、文句なしにエース」と高い評価を与えていた。

東日本国際大は南東北大学野球リーグの雄で、今秋は3季連続30度目の優勝を果たした。6月の全日本大学選手権でも8強に進出している。来春には、プロ志望届を提出したダブルエースの船迫(ふなばさま)大雅投手(4年=聖光学院)と粟津凱士(かいと)投手(4年=山本学園)が卒業する。「カナノウナイン」の投打二刀流・打川の起用法に注目が集まる。

◆打川和輝(うちかわ・かずき)2000年(平12)7月20日、秋田県生まれ。八橋小4年で野球を始め、泉中では軟式野球部に所属。金足農では1年秋からベンチ入り。185センチ、90キロ。右投げ右打ち。家族は両親と妹。