徳島・阿南市にある富岡西が、3月23日開幕のセンバツで甲子園初出場の朗報を待っている。

富岡西は地域では屈指の進学校。野球部も例外ではなく、小川浩監督(57)は「赤点はベンチに入れません。夏の大会前などは生徒も必死です」と厳しい目を向ける。部員は授業以外で毎日1時間は机に向かうことを日課としている。

投打の中心は浮橋幸太投手(2年)。阿南第一中(軟式)で全国4強経験があり、1年夏からベンチ入り。前チームからエースの右腕は「秋は自分たちのミスから負けた。目立つ選手はいないので、甲子園で勝とうと思ったら細かいところで強豪との差を埋めないと」と夢舞台を見据える。年末には四国選抜の主将、主戦投手としてオーストラリア遠征も経験した。

主将の阪本賢哉外野手(2年)は「みんな地元出身。阿南は少しシャイな人が多いと思うが、野球部は明るいです」と紹介する。センバツ出場校発表は25日。阿南市の期待を受ける小川監督は「ありがたいことです。甲子園に行ければ少しは貢献できるのかなと思います」と話した。

 

◆富岡西 1896年(明29)創立の県立校。生徒数724人(女子404人)。野球部は1900年創部。部員数41人(うちマネジャー8人)。剣道部、新体操部も強豪。主なOBに内閣官房長官などを歴任した後藤田正晴氏(故人)ら。所在地は徳島県阿南市富岡町小山18の3。吉田光昭校長。