第91回選抜高校野球大会(3月23日開幕、甲子園)の選考委員会が25日に行われ、同日午後に出場32校が発表される。例年同様に6枠が割り当てられる近畿は混戦。ベスト4を当確と仮定すれば、残り2枠をめぐってベスト8勢の4校の比較になる。条件的にはほぼ横一線。昨年の甲子園で春夏連覇した大阪桐蔭の行方が注目される。

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近畿4強の選出は固そうだ。決勝で接戦を演じた龍谷大平安(京都3位)と明石商(兵庫1位)はセンバツの優勝候補にも挙がる。ベスト4の智弁和歌山(和歌山1位)と履正社(大阪1位)はともに最後はコールド負けしたが、勝ち上がりの内容的に落とす理由が少ない。

焦点はベスト8勢。福知山成美(京都1位)大阪桐蔭(大阪2位)報徳学園(兵庫3位)市和歌山(和歌山2位)の中から2校が選ばれるとみられる。

◇最も5枠目に近いのは市和歌山だろう。優勝した龍谷大平安に大接戦の末、サヨナラ負け。好内容を示した。1年生の岩本真之介投手、昨夏のエース柏山崇(2年)と左右の2枚看板を中心に、攻走守のバランスが取れている。

◇福知山成美は京都大会で優勝。近畿大会は準々決勝で履正社に0-5で敗北。京都大会で龍谷大平安とは当たらなかったが、龍谷大平安の近畿Vがプラスに反映されるかどうか注目される。

◇報徳学園は初戦で前評判の高かった近江(滋賀1位)を下し、準々決勝で同じ兵庫の明石商に0-4。好投手の林直人(2年)を擁して守備も固い。

◇そして大阪桐蔭だ。夏の甲子園で決勝を戦い、新チーム始動は8月23日。限られた準備期間で大阪大会準優勝。近畿大会は橿原(奈良2位)にコールド勝ち。準々決勝で智弁和歌山に2-5で敗れたが、地力は示した。春夏春の3連覇、センバツ3連覇がかかるため、選ばれれば一気に大会の主役候補になる。

◇初戦敗退チームまで候補を広げれば、龍谷大平安に1点差で敗れた天理(奈良1位)がいる。奈良大会で智弁学園を圧倒するなど近畿上位の力を持つのは間違いない。選考に加味される「地域性」の面でも、無条件に外されることはなさそうだ。