夏の福島絶対王者に君臨していた第2シード聖光学院が第7シード光南に屈し、夏は2006年以来15年ぶりに地方大会で姿を消した。

和歌山中(現桐蔭)に並ぶ歴代最多タイの14大会連続甲子園出場はならなかった。昨夏の県独自大会を含め、夏の福島大会連勝も「87」でストップした。

昨夏決勝カードの再現で、準Vに泣いた光南が雪辱した。1回2死三塁から、4番小林貫太内野手(2年)の中前適時打で先制。1-1の8回には5回からマウンドに上がった聖光学院のエース谷地亮輔投手(3年)を攻め立て、2死満塁の好機をつくり、6番金沢太陽内野手(2年)が走者一掃の適時二塁打を放つなど、この回4得点を挙げて勝ち越した。

聖光学院は相手エース左腕、星勇志(3年)を前に、4回2死まで完全投球に抑え込まれ、7回まで4安打無得点と苦しい展開が続いた。8回にようやく1点を奪い、最終回に2死から死球と右前打でつなぐも、8番山浅龍之介捕手(2年)が空振り三振に倒れ、夏が終わった。

斎藤智也監督(58)は「歴代の中でも今年は良い歩みをしてきて、本当に良いチームになってくれた。いつ負けても悔いはないと思っていたんですけど、何とか上まで勝たせてやりたかったし、8月までユニホーム着て、一緒に野球やりたかったですけどね。ここまでの頑張りをたたえてやりたいですね」と選手をねぎらった。

今大会は、和歌山中に並ぶ歴代最多14大会連続の甲子園出場と、昨夏の県独自大会優勝を含む地方大会15連覇という偉業が懸かっていた。斎藤監督は「どこかで途切れるのが記録ですから、それよりも、ここまでよく頑張ったなという感覚もありますけど、この代では優勝1回しかできないと常々言ってました。記録を意識するならば、14大会連続甲子園出場も経験してみたかったなとは思いますけど、仕方のないことです」と話し、球場を後にした。

◆選手権大会の連続出場 1915~28年和歌山中(和歌山)の14大会連続が最長。聖光学院(福島)は19年まで歴代2位、戦後最長の13大会連続出場を記録しており、今年出場していれば和歌山中に並んだ。3位は11~19年作新学院(栃木)の9大会連続で、史上3校目の10大会連続に挑戦している。