春夏通算19度の甲子園出場を誇る東洋大姫路(兵庫)が、22年4月から新監督として履正社(大阪)の岡田龍生監督(60)を招へいすることが24日、分かった。複数の高校野球、プロ野球関係者が明かした。藤田明彦監督(64)が任期満了のため、同年3月で勇退することが23日に判明。後任の人選に着手し、岡田氏を軸に候補を絞り込んでいる。

77年夏の甲子園で優勝した名門が、さらなる強化を推し進める。白羽の矢を立てたのは同校OBの岡田監督だった。履正社を19年夏の甲子園で優勝に導き、高校球界を代表する指揮官の1人だ。ヤクルト山田哲人内野手(29)やオリックスT-岡田外野手(33)らをプロに送り出したほか、甲子園は春夏通算13度出場で優勝1回、準優勝2回。87年から履正社で指揮を執り、今夏は大阪大会4強まで勝ち進んでいた。岡田監督は履正社との協議が順調に進めば、藤田監督から母校の強化を引き継ぐ方向だ。

東洋大姫路は11年を最後に甲子園から遠ざかる。兵庫大会では、今夏の8強に続いて今秋も8強入りし、藤田監督のもとで来年3月のセンバツを狙う。花道の全国大会を目指し、その後、岡田監督に託す流れになりそうだ。強豪ひしめく兵庫戦線に新たな潮流が生まれる。

◆岡田龍生(おかだ・たつお)1961年(昭36)5月18日、大阪府生まれ。東洋大姫路では正三塁手だった79年センバツで4強。日体大、社会人の鷺宮製作所でプレー。85年から桜宮(大阪)でコーチを2年務め、87年から履正社監督。97年夏に甲子園初出場し、春9回、夏4回で甲子園通算22勝11敗。保健体育教諭