<国体高校野球:花巻東6-4中京大中京>◇28日◇準々決勝◇ハードオフ新潟

 米大リーグ挑戦か日本のプロ野球入りかで注目される花巻東(岩手)の菊池雄星投手(3年)が登板した。集結した日米のスカウト陣が熱い視線を送る中、今夏の甲子園大会で優勝した中京大中京(愛知)を相手に最速153キロをマーク、1回無失点で3者連続三振を奪った。

 甲子園大会で背中を痛めた菊池は先発ではなく、6-4でリードの9回に3番手で登板。全力での投球練習を始めたのは2、3日前で「不安はあった」というが、直球は150キロ台を連発。甲子園の準決勝で敗れた相手に雪辱を果たし「中京さんから3三振を取れるとは」と笑みをこぼした。国体終了後に高野連に「プロ志望届」を出す予定で、この日は進路についての話はしなかった。

 平日にもかかわらず、球場には1万2000人を超える観客が詰め掛け、菊池がマウンドに上がると大歓声が上がった。