日本高野連は9日、今夏に兵庫県西宮市の甲子園球場で開催される第93回全国高校野球選手権大会の大会歌「栄冠は君に輝く」を、東日本大震災で大きな被害があった岩手、宮城、福島の3県と、阪神大震災のころに生まれた兵庫県の高校生が合唱して録音すると発表した。演奏は磐城(福島)の吹奏楽部が担当する。例年はプロ歌手によって録音されている。

 収録した音源は、全国選手権大会の5回裏終了後のグラウンド整備の際などに使用する。この高校生らが同大会の開閉会式で合唱するかは未定。

 14日に福島県須賀川市文化センターで収録。合唱に参加する高校は6日時点で岩手県が高田、大船渡、釜石、宮古の4校。宮城県が塩釜、多賀城の2校。福島県が郡山、郡山東、安積、磐城、安積黎明、相馬東の6校。兵庫県が長田、神戸、関西学院、親和女の4校で合計290人。磐城の演奏は70人。

 日本高野連は被災地の高校生が心を込めて歌い、演奏することで、東日本大震災の被災者を励ましてほしいと説明している。