福島第1原発事故で警戒区域や緊急時避難準備区域に指定された地域に学校があり、生徒の転校が相次ぐなどして野球部員が減少した福島県の高校3校が27日、今夏に開催される第93回全国高校野球選手権大会の福島大会に向け、連合チームでの出場を県高野連に申請した。

 申請したのは、福島県大熊町の双葉翔陽高、富岡町の富岡高、南相馬市の相馬農高。連合チームは学校が統廃合された場合などに限って大会出場が認められていたが、震災を受け、日本高野連は4月に特例措置を決定しており、申請は近く認められる見通し。

 県高野連によると、申請名は「相双連合チーム」で、メンバーは双葉翔陽高14人、富岡高1人、相馬農高3人の計18人。3校は震災後に約半数の部員が転校。現在は区域外の学校を借りるなどして授業を行っており、29日に初練習の予定。双葉翔陽高の服部芳裕監督(52)は「いろんな方の支援を受けてここまで来られた。承認されることを信じて練習を始めたい」と話した。

 福島大会は7月13日に開幕する。