センバツ初戦敗退の悔しさを晴らしたい横浜を、プロに匹敵する強肩の持ち主である近藤健介捕手(3年)が引っ張っている。

 172センチ、83キロのガッチリとした体格。捕球から、最速1・8秒で送球したボールが二塁ベースに到達する。多くの選手をプロに送り出した渡辺元智監督(66)が「正直、プロ並みですよ」とうなるほどの強肩だ。中学まで内野手だったという近藤は「はじめは野手だった時の癖でボールを迎えにいっていた」と振り返る。「身体のギリギリまで(ボールを)引きつけてキャッチすることで、モーションが格段に速くなった」と、送球の秘訣(ひけつ)を明かした。

 18日に神奈川・横浜高校長浜グラウンドで行われた宮崎商(宮崎)との練習試合では、素早いけん制で二塁走者を刺すなど、持ち前の強肩を披露した。打っては4番打者として、プロ注目の最速147キロ右腕、吉田奈緒貴(3年)から左越え適時二塁打を放ち2打数1安打1打点。選球眼がよく3四球を選ぶなど、攻守で活躍した。

 夏の神奈川大会では、お互いが勝ち進むと5回戦で東海大相模と対戦する。昨年夏の県大会決勝で敗れた相手だけに、近藤は「先輩たちの悔しさを晴らすためにも負けられない」と力強く締めくくった。