<高校野球愛知大会:東邦8-1豊田西>◇30日◇準決勝◇岡崎市民球場

 序盤で点を取り合い東邦リードの3-1で迎えた7回2死一、二塁、東邦・工藤駿(3年)が放った打球を豊田西の中堅手・吉永透(3年)が捕球したかに見えた。

 守備陣がベンチ前まで戻り、走者も戻りかけた時、三塁ランナーコーチから「走れ、走れ」の声。ボールを落としたことを目視した塁審が両手を大きく広げてセーフのポーズ。二塁から岡田悟志(3年)が、一塁からも峰洸平、さらに打者の工藤も生還して3得点を挙げた。

 打った工藤は「ボールを落としたところは見ていません。何が起こっていたのか分からなかった」と振り返った。東邦は31日に栄徳と対戦し6年ぶり16度目の甲子園を目指す。