春の全道高校野球は8日の旭川を皮切りに、各地区予選がスタートする。春の全道3連覇がかかる駒大苫小牧はこの春、道内の練習試合で負けなし。13日の初戦を前に、北川拓郎主将(3年)からは「このまま1つも試合を落とさず夏の甲子園を目指したい」と全勝宣言が飛び出した。

 今春、道内チーム相手の練習試合では17戦16勝1分け。東海大四と引き分けただけで、昨秋の全道大会に出場した札幌一や昨年のセンバツ代表・旭川南などをことごとく蹴散らしている。ゴールデンウイークには東北遠征を行い、一関学院(岩手)東海大山形などと戦い3勝3敗1分け。仕上がりの早い本州チームとも互角に戦ってきた。

 香田誉士史前監督(37)が去り、茂木雄介監督(27)の力が問われる今年。指揮官は「分からないことがあれば(香田氏に)聞けばいい。今はあまり自分にプレッシャーをかけずにやりたい」と“香田離れ”について言葉を濁したが「春はしっかり勝つことが大事」と、夏へのステップという以上のとらえ方でいる。

 北川主将は「香田先生からは『離れてもいつも応援している』と言われた。成績をいつも気にしてもらうから、負けるわけにいかない」と、遠く離れた恩師に「常勝」を届けるつもりでいる。【本郷昌幸】