駒苫逆転勝ち、「らしい」船出/高校野球
<高校野球・春季北海道大会:駒大苫小牧3-1苫小牧東>◇13日◇室蘭地区2回戦◇苫小牧緑ケ丘
駒大苫小牧が敵のミスを突く「らしい」試合運びで、白星発進した。0-1とリードされた苫小牧東戦の6回裏2死から、相手投手のボークによって広がったチャンスを生かし、3連打を浴びせて3点を挙げ逆転に成功。3-1で勝利を収めた。4失策や走塁の判断の甘さなど課題も見えたが、香田誉士史前監督(37)の野球をしっかり引き継ぎ、春の全道3連覇へ、上々のスタートを切った。
王者駒苫のプレッシャーが6回、ついに相手エースをとらえた。2死を取られたが、ここからがしぶとかった。3番佐藤康平(3年)が四球で出塁し、すかさず盗塁して重圧をかける。4番真田大輔主将(同)は推定飛距離100メートルの大ファウルで場内を騒然とさせる。ムードを完全につかみ、2球後のボークを誘い出した。
2死一、三塁とすると、5番佐々木宏武(同)への4球目が暴投となり1-1と追い付く。そこから3連打で一気に3点をもぎ取り試合を決めた。相手のわずかなミスにつけ込んで勝つ、駒大苫小牧らしい野球で初戦を突破した。
顧問だった香田氏が高校を去り、副部長も交代するなどチームは新体制になった。だが底に流れる香田野球は、しっかり茂木雄介監督(27)が受け継ぐ。真田主将は「練習内容も試合での作戦も香田先生の時と一緒です」と言う。茂木監督は「初戦の硬さは確かにあったが、1点差でいければ後半、どこかでつかまえられると思っていた」と、慌てず騒がず試合を見守った。この辺も香田流を引き継いでいる。
香田氏の教えはもちろん選手にも浸透している。真田主将は「個人的には打撃をかなり教えてもらった。『毎日続けることが大事。全体練習でなく自分1人の時間を大切にしろ』と言われた」と話す。その言葉を守り、30分早起きして朝練習に励んできた。今では1時間早起きするまで自覚も増した。
ボークとなった一投に、真田はあえて手を出した。「ボークだとすぐ分かったけど、安打になればそれが有効になる。打ち得だと思った」。コンマ何秒の中でそんなしたたかな判断までしていた。体制が変わっても、そのレベルは間違いなく高い。【本郷昌幸】
[2008年5月14日10時1分 紙面から]
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