<高校野球・春季東海大会:常葉学園橘20-0上野>◇23日◇1回戦4試合◇草薙球場ほか
県王者の常葉学園橘(静岡)が、20-0の5回コールドで上野(三重2位)を下した。1回に9安打で10点、2回にも9安打で9点を挙げるなど、先発全員を含む21安打、同全員得点。県勢最多得点、大会最多得点差と記録ずくめで大勝発進した。興誠(静岡2位)は好機に1本が出ず、0-4で市岐阜商(岐阜1位)に敗れた。準決勝は24日に行われる。
常葉学園橘はいきなりの打線爆発で、あっという間に勝負を決めた。1回裏、先頭の杉山慶介三塁手が左中間二塁打で出塁。2番石川俊輔右翼手はバントシフトの裏をかき、二塁手の前へ技ありの内野安打で好機を拡大した。石川の二盗で二、三塁とすると、3番仁藤敬太捕手(すべて3年)が右前2点適時打で先制。さらに四球を挟んで3連打、犠飛で4点を追加した。
打者1巡してもわずか1死。1番杉山は、この回2度目の打席で左翼ポール際へ3点本塁打を放った。昨秋まで4番を打っていた大砲は「監督に自分のスタイルを崩さなくていいと言われている。投手がびびるので、ガツンといこうと初回は全神経を集中している。思った以上に伸びた」と高校通算32号を振り返った。7盗塁を絡めるなど大技小技を駆使した猛攻に、小林正具監督(45)は「選手がやるべき役割を分かっている。点数が離れても集中できた」。わずか残塁1という効率を評価した。
投げては先発の庄司隼人(2年)が、5回1安打無失点と好投した。大量援護にも集中力が切れなかった。1年前の今大会では救援に失敗。公式戦初失点が敗戦に直結し、涙を流した。「進化した僕を見せると、あの時に思っていた。球の速さとか切れじゃなく、周りが見えるようになった」と胸を張った。得意の打撃でも、3点本塁打を含む3安打5打点の大暴れ。「みんなが打っていたので、つなげようという気持ちだった」。エースらしくフォアザチームを強調した。
4季連続東海大会出場ながら、苦杯をなめ続けた常葉橘。夏を見据え、15選手起用の余裕ある戦いぶりで大勝発進だ。【斎藤直樹】

