創部5年目の久慈東が初切符/高校野球
<高校野球・春季岩手県大会:久慈東5-2高田>◇27日◇3位決定戦◇大船渡市営野球場
久慈東(岩手)が高田を5-2で下し、初の東北大会出場を決めた。名将・石橋智監督(47)の下、創部5年目の若いチームが花を咲かせた。なお花巻東が11年ぶり2度目の優勝。
帽子を取って、深々と頭を下げる石橋監督とナインに、スタンドから大きな拍手が送られた。声を張り上げてナインを鼓舞した指揮官が言う。「何とかみんなを東北大会に連れていってやりたかったので…」。安堵(あんど)の表情に満ちあふれていた。
粘りの勝利だ。中村智哉投手(3年)が9回を10安打2失点と粘りの投球で完投。女房役の新屋吉将捕手(3年)が1点リードの7回、左前へ2点打を放って追加点をたたき出し、勝利を引き寄せた。
就任3年目の名将が、公立校を県内のトップレベルにまで鍛え上げた。石橋監督は法大卒業後、秋田工の監督に就任。86年には25歳の史上最年少監督(当時)として夏の甲子園出場を果たした。その後、青森大でチームを9度も全国大会に導いた。05年には、久慈の地元3校が統合設立して2年目の久慈東に赴任。翌06年から指揮を執った。
「チームづくりには時間がかかりました」と苦笑いの石橋監督。昨秋にはバスで東京6大学野球観戦ツアーを断行。今春センバツも甲子園に行き、全国制覇した沖縄尚学と明徳義塾(高知)の3回戦を見せた。高いレベルの野球を目に焼き付けさせることで、部員との交換ノートには「自分もここで野球がしたい」という声が増えたという。
この日、3安打と活躍した新屋も「監督のおかげで、だいぶ練習への意識が変わりました」と話す。初めて臨む大舞台でも、東北の強豪校に「石橋イズム」で培った力を見せつける。【由本裕貴】
[2008年5月28日12時10分 紙面から]
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