<高校野球・春季東北大会:青森山田8-7酒田南>◇16日◇最終日◇YZ・タカスタ◇決勝

 優勝まであと1球だった。9回2死一、三塁、カウント2-1。酒田南(山形)の安井亮輔投手(2年)は直球を低めに投げ込んだ。ボールが高めに浮いた。左中間二塁打を浴びた。7-7の同点に追いつかれた。6回まで7-0と大量リードしていたが、終盤に9安打を許した。「気持ちが焦って投げ急いだ。冷静じゃなかった」と悔やんだ。継投した梅沢健太投手(3年)が10回に1失点。6年ぶり2度目の春の王座を逃した。

 走塁ミスと失策が敗因だった。5回1死満塁で走者が打球の判断を誤り、貴重な1得点をムダにした。この回4得点も、この1点が響いた。守備では4失策。10回も失策から相手決勝点につながった。西原忠善監督(45)は「(準優勝)は出来過ぎだった。修正点がたくさんある」と振り返った。左腕対策や投手のスタミナ不足…。課題を見つけたナインは3年ぶり8回目の夏の甲子園を目指し、猛練習を続ける。