来月、世界中が注目する北京五輪が開幕する。高校野球でも、水泳の北島康介(25)、陸上の室伏広治(33)ら金メダルが期待されるアスリートの母校にスポットを当てた。成田(東千葉)は4キロのメディシンボールハンマー投げで、体のバランスを鍛えている。

 昨年、一昨年のセンバツに出場し、アテネ五輪男子ハンマー投げ金メダルの室伏広治(33=ミズノ)の母校。昨年のエース唐川侑己(ロッテ)も取り組んだ。冬場、投手陣が4キロのボールにひもを付けて回転して遠くに飛ばす練習を黙々と繰り返す。部位ごとに鍛えた筋肉を投球に生かす目的で3年前から取り入れられた。上半身と下半身を連動させてボールに力を伝えることを体で覚え、投球フォームを固めるのに効果的だ。エース安村武将(3年)は15メートル以上飛ばしていた唐川には及ばないものの、10~12メートル飛ぶようになった。

 本家・室伏は高校時代、体力テストのハンドボール投げで65メートル以上を記録した。野球部員でも40~45メートル投げることができれば強肩と呼ばれていたため周囲を驚かせていた。同級生だった梁川啓介部長(33)には「野球をやっていたら150キロは投げられる」と豪語していた。

 センバツ出場時には室伏から激励の意味を込めたスパイクが贈られた。夏の甲子園切符が、2大会連続の金メダルを目指す先輩への恩返しになる。