<高校野球熊本大会:鎮西9-2甲佐>◇11日◇2回戦

 九州NO・1野手、鎮西(熊本)の立岡宗一郎中堅手(3年)が日米11球団のスカウトが見守る中チームのコールド勝ちに貢献した。

 走攻守で魅せた。まずはバットだ。2回の右前適時打を含む5打数3安打1打点。安打はすべて単打と高校通算28本塁打の長打力を封印し、チーム打撃に徹した。守りでは自慢の強肩を披露した。4回表2死二塁。ワンバウンドで打球を捕ると、中堅から本塁めがけて矢のような返球。ホームインは許したが、メッツの大慈彌功スカウトを「あの返球は良かった」とうならせた。6回裏には中前打で出塁し二盗に成功。50メートル5秒9の快足も披露した。

 中学時代は投手も松井稼頭央(アストロズ)にあこがれ高校入学から野手に転向。1年からレギュラーの座をつかんだが甲子園出場は果たせていない。「甲子園に出ることしか考えてない。とにかくチームが勝てばいい」。3拍子そろったリードオフマンは力強く語った。